コラム
2025.12.23
【飲食店向け】客単価を上げる具体的な方法と成功事例|計算方法から平均値まで徹底解説
- 基礎情報
お店を開けてお客さまを迎え入れ、美味しい料理を提供して喜んでいただく。それは素晴らしい仕事ですが、同時に「数字」という現実とも向き合わなければなりません。
特に「客数」は天候や曜日で変動しやすくコントロールが難しいものですが、「客単価」はアプローチ次第で確実に変えていける指標です。
「もっと売上を伸ばしたいけれど、ただ値上げをしてお客さまが離れてしまったらどうしよう」
「スタッフに『もっとおすすめして』と言っても、なかなか定着しない」
そんな悩みを抱えていませんか?
この記事では、客単価の基礎的な計算方法から、業界ごとの平均値、そして無理なく客単価をアップさせるための具体的な施策までお話しします。
客単価とは?経営に直結する重要性と正しい計算方法
まずはじめに、基本となる「客単価」について、少し目線合わせをさせてください。
「そんなの知っているよ」と思われるかもしれませんが、この数字の意味を深く理解することで、打つべき手が変わってくるのです。
客単価の基本概念
客単価とは、シンプルに言えば「お客さま一人あたりが、一度の来店で支払ってくださる平均金額」のことです。
しかし、経営の視点から見ると、これは単なる「平均金額」以上の意味を持ちます。
客単価は、「お客さまがあなたのお店にどれだけの価値を感じてくれたか」を表す指標でもあります。
例えば、同じコーヒー1杯でも、居心地の良い空間や素晴らしい接客があれば、お客さまは「せっかくだからデザートも頼もうかな」という気持ちになりますよね。この「ついで買い」や「ランクアップ」の積み重ねが客単価アップに繋がります。
客単価が高い店舗は、仮に来店客数が同じであっても、最終的な売上利益が大きくなります。また、客単価が安定していれば、無理な集客コストをかけずに経営を維持できるため、利益率の改善にも直結します。
メニュー構成、セットの提案、そしてスタッフのちょっとした声がけ。これら全てが客単価という数字に集約されます。だからこそ、この指標は店舗運営の「軸」となるのです。
客単価の計算方法
では、現状の客単価を正しく把握できているでしょうか。計算式自体はとてもシンプルです。
例えば、ある日の売上が 80,000円 で、来店されてお会計をしたお客さまが 100人 だった場合、客単価は 800円 となります。
ここで大切なのは、この数字を「1日」という単位だけで見ないことです。
「ランチタイムとディナータイム」「平日と週末」「晴れの日と雨の日」など、条件を分けて分析してみてください。
すると「夜は単価が高いけれど、ランチの単価が低すぎて売上全体の足を引っ張っている」といった具体的な課題が見えてきます。
飲食店の客単価の平均はどれくらい?業態や立地で見る目安とは

「うちは客単価が低い気がするけれど、世間一般ではどれくらいなんだろう?」
そんな疑問をお持ちの方も多いはずです。
もちろんお店のコンセプトによって異なりますが、業界の「相場」を知っておくことは、目標設定の助けになります。
業態別の客単価平均
まず、ファストフードやカフェのような業態では、500円〜1,000円程度が一般的です。回転率で勝負するビジネスモデルですね。
次に、ファミリーレストラン。ここはご家族での利用が多いため、一人あたり1,000円〜1,500円の範囲に収まることが多いです。
そして居酒屋。アルコールが入るため単価は上がりやすく、3,000円〜5,000円程度がボリュームゾーンでしょう。
中華やイタリアンのレストランでは、ランチなら1,000円前後、ディナーなら3,000円以上と、時間帯による差が激しいのも特徴です。
一方で、高級焼肉店や割烹、寿司店などになると、5,000円〜10,000円、あるいはそれ以上が当たり前となります。
ここで大切なのは、「平均より低いからダメ」ではないということです。
もしあなたの店が平均の客単価より低いなら、それは「回転率で稼ぐモデル」である、もしくは「単価アップの余地が残されている(=機会損失している)」ということになります。その見極めをし、自店の客単価が理想の状態か、を確認してみてください。
立地別の客単価平均
お店がある「場所」も、客単価に大きな影響を与えます。
都心部の駅近やオフィス街にある店舗は、ビジネスパーソンや観光客がターゲットになりやすいですよね。
この層は「多少高くても、利便性やクオリティを求める」傾向があるため、客単価は比較的高くなりやすく、ランチで1,200円、ディナーで4,000円〜5,000円といった設定も珍しくありません。
対照的に、郊外のロードサイドや住宅街の店舗はどうでしょうか。
主な顧客は地元のご家族や学生さん、高齢者の方々です。ここでは「日常使い」が前提となるため、財布の紐は少し固くなります。平均客単価としては、ディナー帯で1,800円〜2,500円程度が主流になるでしょう。
「この立地のお客さまが求めている価格感」と「自店の提供価値・設定価格」がズレていないかを確認しましょう。近隣の人気店をリサーチし、彼らがどのような価格設定で、どのようなセットメニューを組んでいるかを分析するのも必要な取り組みです。
客単価を上げるための具体的な方法は?明日からできる施策

ここからが本題です。
「客単価を上げたい」。そう思ったときに、具体的にどのようなアクションを起こせばよいのでしょうか。
単に値上げをするだけでは、客離れを招くリスクがあります。お客さまに「高い」と思わせず、むしろ「満足した」と感じてもらいながら単価を上げる方法をご紹介します。
商品の価格を引き上げる
最も直接的な方法は、メニューそのものの価格を見直すこと、つまり「値上げ」です。昨今の原材料費や人件費の高騰を考えれば、これは避けて通れない道かもしれません。
しかし、全商品を一律に値上げするのは危険です。ポイントは「お客さまが価格に敏感な商品」と「そうでない商品」を見極めることです。
例えば、看板メニューや生ビールなど、相場が知られている商品の価格は据え置き、こだわりのサイドメニューや手間のかかる料理の価格を適正価格に引き上げる。あるいは、量や質を向上させて「リニューアル」として価格を改定する。
このように、「納得感のある値上げ」であれば、お客さまが離れるリスクは回避できます。
注文数を増やす提案力
客単価を上げるもう一つの軸は、「一人が注文する皿数を増やす」ことです。これを実現するのが、スタッフの「提案力」です。
「ご一緒にドリンクはいかがですか?」、「食後のデザートに、季節限定のモンブランがございますが、いかがでしょう?」などのコミュニケーションがあるかないかで、売上は大きく変わります。
しかし、現場のスタッフからは「押し売りだと思われたくない」「忙しくて声をかける余裕がない」という声が聞こえてきそうです。
そこでおすすめなのが、次に紹介するデジタルの力の活用です。
モバイルオーダーの導入
実は今、客単価アップの切り札として多くの店舗が導入しているのが「モバイルオーダーシステム」です。
お客さま自身のスマートフォンから注文していただくこの仕組みは、単なる業務効率化ツールではありません。実は「最強のセールスマン」になり得るのです。
なぜモバイルオーダーで客単価が上がるのか?
お客さまのペースで注文できるため、機会損失が減る
「店員さんが忙しそうで呼べないから、追加注文はやめよう」。この見えない損失は想像以上に多いものです。お客さまのスマートフォンからの注文なら、欲しい瞬間にポチッと注文できます。
ビジュアルで食欲を刺激する
文字だけのメニューとは違い、シズル感のある料理写真や動画を表示できます。「美味しそう!」という直感的な感情は、注文数を増やすことに効果を発揮します。
おすすめを自動で提案してくれる
料理をカートに入れた際、「ご一緒にトッピングはいかがですか?」「このドリンクがよく合います」といった提案をシステムが自動で行ってくれるものもあります。システムであれば人間のように遠慮もしませんし、提案漏れもありません。
実際に、モバイルオーダーを導入したことで客単価がアップした事例は数多くあります。スタッフの負担を減らしつつ売上を上げる、現代の飲食店経営において必須のツールと言えるでしょう。
注文しやすいメニュー表の作成
メニューブックのデザインも、客単価を左右する重要な要素です。
「松竹梅の法則」をご存知でしょうか。3つの価格帯があると、人は真ん中の「竹」を選びたくなる心理です。これを利用し、売りたい商品を真ん中の価格帯に設定する、あるいは一番高いメニューをあえて見せることで、他のメニューを安く感じさせるといったテクニックがあります。
また、視線の動きを意識したレイアウトや、「人気No.1」「店長のおすすめ」といった文言を活用するのも効果的です。
「どれにしようかな」と迷っている時間は楽しいものですが、迷いすぎると「いつものでいいや」となりがちです。お客さまをリードし、選びやすくしてあげるメニューづくりの工夫が、結果として注文数の増加につながります。
オプションやトッピングの用意
「あと100円、200円」の積み上げに最も効果的なのが、オプションやトッピングです。
ラーメン店での「煮卵」や「替え玉」、カフェでの「ホイップ増量」「エスプレッソショット追加」、定食屋での「ご飯大盛り」「小鉢追加」。
これらは、お客さまにとっては「自分好みにカスタマイズできる」というメリットがあり、店側にとっては「原価率を抑えつつ単価を上げられる」というメリットがあります。
重要なのは「選べる楽しさ」を提供することです。
「+150円でサラダをデリセットに変更できます」といった提案は、お得感を感じさせやすく、お客さまの満足度を高めながら単価アップを実現できます。
デザートメニューの充実
「甘いものは別腹」という言葉通り、食事でお腹がいっぱいでも、デザートなら入るというお客さまは多いものです。
しかし、メニューの片隅に文字だけで書いてあるようでは注文されません。
季節ごとのフルーツを使った限定デザートや、SNS映えする盛り付けなど、「食事の締めくくり」としてのエンターテイメント性を持たせましょう。
また、コーヒーや紅茶とセットにすることで注文率はさらに上がります。カフェタイムだけでなく、ディナータイムの後の「夜カフェ」需要を取り込むことも、客単価と滞在時間の有効活用につながります。
客単価アップにつながる、満足度を高める方法は?

客単価を上げる施策を実行する際、最も恐れるべきは「高くなったから行かなくなった」と言われることです。価格に見合う、あるいは価格以上の「価値」を感じていただければ、お客さまは離れません。その鍵を握るのは、やはり「人」です。
スタッフの提案力向上
先ほどモバイルオーダーの話もありましたが、モバイルオーダーを導入したからといって人の接客の価値がなくなるわけではありません。
「今日の鮮魚は、鯛が一番脂が乗っていますよ」
「このワインには、こちらのチーズがよく合います。僕のオススメです」
といった、目の前のお客さまの雰囲気や好みに合わせたパーソナルな提案、スタッフ自身のオススメは、人間だからこそできる接客です。
スタッフの提案力を上げるには、単に「売れ」と言うのではなく、「商品知識」をつけてもらうこと、そして「成功体験」を与えることが大切です。
例えば、試食会を行い、スタッフ自身が「美味しい!これをお客さまに教えたい」と心から思える状態を作ること。そして、お客さまへの提案がうまくいった時に褒めること。
こうして自信がついたスタッフの言葉には熱がこもり、それは必ずお客さまに伝わります。
顧客の期待を超えるホスピタリティ(おもてなし)
「ホスピタリティ」という言葉は少し抽象的ですが、要は「お客さまのことをどれだけ思って行動できるか」です。
寒そうにしているお客さまにひざ掛けを持っていく、常連さまのいつもの席や好みを覚えている。
こうした気遣いは、直接お金をいただくものではありません。しかし、「この店に来ると大切にされていると感じる」という体験は、価格競争から脱却する最大の武器になります。
「あの店員さんに会いたいから行く」「あのお店なら間違いない」。
そう思っていただければ、少々の価格改定があっても、お客さまは通い続けてくれます。高単価でも愛されるお店は、すべからくこのホスピタリティが徹底されています。
成功事例から学ぶ客単価アップの秘訣とは?他店の取り組みをヒントに

理屈はわかったけれど、実際にうまくいっているお店はどうしているの?
そう思われる方のために、業態別の成功事例を2つご紹介します。自店に応用できるポイントがないか、探りながら読んでみてください。
成功事例1:居酒屋業態の事例
ワインを売りにしている居酒屋では、すべてのワインをメニューに載せず、オススメを口頭で説明するオペレーションにしています。その時食べている料理に合うワインの提案や、スタッフのオススメワインの紹介、薄めが好き・重めが好きなどのヒアリングを踏まえての提案など、コミュニケーションを取ることで、結果としてメニューに載っているワインよりも単価が高いワインの注文が増え、客単価が 1,000円上がりました。
成功事例2:カフェ業態の事例
ケーキ専門のカフェなので、商品の値段がある程度一律です。またお一人あたり1つの商品を食べられることがほとんどなので、どのように客単価を上げていくか悩んでいました。そこでモバイルオーダーを導入し、ケーキに合わせたおすすめドリンクの紹介やオプションを表示できるようにしたところ、客単価が2,200円になりました。カフェでこの客単価は高いと思うので、この施策は成功でした。
まとめ:客単価向上が飲食店の売上アップには必須
飲食店の客単価について、計算方法から具体的な客単価アップの手法までお話ししてきました。
「もっと美味しいものを食べてほしい」「もっと快適に過ごしてほしい」という店舗側の「提案」と、お客さまの「満足」がマッチした結果として、客単価は上がっていくものです。
・まずは現状の客単価を正しく計算・分析する
・メニューブックや価格設定を見直し、価値を正しく伝える
・モバイルオーダーなどのDXツールを活用し、機会損失をなくす・注文点数を増やす
・スタッフの接客とホスピタリティで、ファンを増やす
これらを一つずつ、できることから始めてみてください。
「ダイニーモバイルオーダー」で客単価アップ・売上アップをめざしませんか?
「ダイニーモバイルオーダー」は、お客さまに楽しい注文体験を提供する唯一無二のスーパーモバイルオーダーです。
・見やすいオーダー画面やシズル感のある動画で、「注文したい」と思ってもらう
・一度頼んだドリンクを「おかわりドリンク」としてメニュー上部に表示することで、「あと一杯」を促進する
・注文を受ける時間が削減される代わりに、空いた時間で卓をまわっておすすめ商品のご案内をする
など、客単価アップに繋がる要素が多く含まれています。
さらに、最大40万円相当の機材セットが無料でもらえる、「モバイルオーダー・POSレジ同時導入キャンペーン」を実施中です。導入コストをおさえ、QSC改善・売上アップを実現していきたい方、ぜひ一度お問い合わせください。
「自社の業態・規模に合わせた導入事例を知りたい」、「まずは相談だけしたい」という方も大歓迎です。モバイルオーダー導入に関するどんな些細な疑問でも、お気軽にご相談ください。あなたの理想とするお店づくりを、一緒に実現していきましょう。





